パプアニューギニア(2)

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パプアニューギニア(2)
1.霧のカハビスカ山(ゴロカ)PNG中央部の高地に位置する町、ゴロカに近いカハビスカ山は、自然公園として森林が保護されている。途中までは、すでに開発され、耕地もあった。標高2、000m以上には、手付かずの自然が残っている。
2.カハビスカ山への道中腹にある駐車場までの道は、きわめて悪く4WDでなければ、とても登れない。それもこのように途中で我々が車から降りて、皆で押しながらである。しかし、家も無いのにどこからともなく人が現れ、手助けをしてくれる。
3.スズキ・ジムニーのドア我々が乗った車は、凄かった。キーは無く、始動は直結。ドアの内側のカバーも無く、窓ガラスも無かった。それでも、この車で目的地まで到達できた。翌日もトヨタのランドクルーザーで同じ場所に行こうとしたが、なまじ大きいために坂を登れず、ギブアップした。
4.Epiblastus basalisあちこちの雲霧林内の林床で見かけた。草丈は50cm前後、葉身基部に多数の花を密生する。まさに昼なお暗きジャングルの林床に生えている。頭上を覆っている木々の梢では、極楽鳥(フウチョウ)が鳴いているのだが、木の葉が密生していて、撮影出来ない。
5.Epiblastus basalis花がでるのは葉身の基部であるが、葉身から葉柄にかけては徐々に狭くなくなるので、花が無ければ判らない。子房が異様に長いことが目に付いた。花は肉質で柔らかい、見るからに花持ちが悪そうである。
6.Den. vexillarius山頂の展望台付近、風通しの良い林内の樹幹に着生していた。当日は霧と雨、景色は何も見えなかった。この他にも数種の開花中のランを見ることが出来た。但しどの花も非常に小さかった。
7.Dawsonia grandifolia世界中で最も大型のスギゴケ、草丈は50cm以上に達する。30年程前に、標本を見た時から、自生地を見るのが夢であった。最初に見たときは感激した。写真の株は比較的背丈の低いものであったが、横に置いたライターと比較して頂きたい。
8.Dawsonia grandifolia の胞子体植物体も大きいが、胞子体も大きい。先端に白く見えるのが朔歯、円筒状の胞子体内にある胞子をはじき飛ばす役割をする。コケでは、葉や茎は染色体が半分だけのn世代、人間に喩えれば精子の世代。胞子体だけがフルセットの2n世代である。
9.オオカサゴケ Rhodobryum giganteumどう見ても日本にも自生するオオカサゴケ。やはり暗く湿った場所に生育していた。日本では、山地の落葉樹林の林床に生育する。中国雲南省では、乾燥したものが漢方薬として売られていた。その時に効能は聞いたのが、残念ながら思い出せない。
10.Dendrobium vexillariusこの種も含め、ニューギニアのデンドロビウムには、花が異常に長期間咲いている種が多い。本種も、恐らく2−3ヶ月は咲き続ける。我々ヒトの眼で見れば魅力的だが、昆虫にとっては魅力がないのだろうか?樹幹、岩上、切通しの赤土と様々な場所で見た。
11.属、種名不詳Dawsoniaと同じ場所で撮影。朱赤の果実が実にきれいだった。草丈60-70cm、恐らくショウガ科の一種であろう。訪れた時期が良くなかったのか、開花中の植物が意外と少なかった。
12. Dendrobium sp.パプアニューギニアには、開花期が異常に長いデンドロビウムが多いが、本種のように極端に短い種もある。花はパイナップルのように密生し、弁質は柔らかく、すぐに傷んでしまう。やはり頂上付近の林内、樹幹に着生していたが比較的低い位置であった。
13. ダウロ峠ゴロカ滞在中は、国会議員選挙待っただ中。市内では、アルコールの販売も禁止されるくらい治安が悪かった。選挙は、部族間の勢力争いそのもの。非常に魅力的な自然林であったが、選挙戦の影響もあり、入ることが出来なかった。
14.ダウロ峠、村長の家珍しく見晴らしの良いところに建っている家。屋根に3本の棒が立っている家は、村長さんの家だそうだ。峠付近には、大勢がたむろし、よそ者が立ち入るのを見張っている。持っていたお菓子を子供たちに配り、ゴマをすってみたが、山には入れなかった。
15. ブタは放し飼いダウロ峠で入山の交渉をした時、周りをブタが歩き回っていた。親子とも全くの放し飼いである。ブタといっても、見るからに野性味にあふれ、イノシシそのものである。キバは典型的な首飾り(次の写真参照)の材料として使われる。
16.道路際の物売り山道を走っていると、何故こんな所でというような場所で観光客相手と思われる物売りがいた。手編みの袋、弓矢、石斧、首飾り等様々である。ゴロカで買う何分の一かの値段で買える。弓の材料がヤシであることは知らなかった。

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